【本の感想】殊能将之『子どもの王様』

殊能将之『子どもの王様』 講談社講談社ノベルズ電子版)、2013年発行を読みました。

☆☆

団地と子どもたちの生活が懐かしいです。

ジュヴナイルだからなのか犯人は誰かはすぐにわかります。

団地と子どもたちの生活

私は小学校の頃、マンションに住んでいました。集団登校に学校の話題など、懐かしいことばかりです。著者が「わたしが子どもだったころ」で語っている内容と似ています。

懐かしい思い出はある意味、ファンタジーです。そのファンタジーを共有し、懐かしさを感じられるところに面白さがあります。

ジュブナイルというけれど

ジュブナイルだからか、犯人はすぐに分かります。ミステリーとしては単純です。とはいえ、その設定は母子家庭と家庭内暴力という組み合わせです。ミステリーとしては子ども向け、迫り方は大人向けのブラックな感じです。

子ども向けに捻ったものは伝わらないだろうから仕方ないのでしょうが、物足りないです。

さいごに

大人としては団地や集団登校、学校での他愛ない子供たちの会話などから昔を懐かしみ、最後にちょっと切なく感じる本だと思います。

著者らしい捻りが感じられないのは残念です。

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