祇園の中からお客様を見る『祇園の教訓 昇る人、昇りきらずに終わる人』

本の情報

目次

はじめに
第一章 お座敷で知った、一流になる人の共通点
一生懸命な人には、自然に応援団がつきます
もの静かで謙虚な稲森和夫さん
豪放磊落な本田宗一郎さん
義理と人情の人、佐治敬三さん
苦労を顔に出さない塚本幸一さん
誰に対しても誠実な湯川秀樹先生
小説のモデルにしていただいた、有吉佐和子さん
仕事ができる人ほど現場が好きです
交渉の席は、即断即決
「さぼる」ことにも意味があります
花には早咲きと遅咲きがあります
調子が悪い時にこそ、耐える力が備わります
一流の男性ほど、目立たないお洒落をしています
服装で相手への思いやりが伝わります
靴を見るとその人の生活がわかります
第二章 祇園で通じる一流の人のお金の使い方
トップに立つ人ほど質素な質素な生活を心得ています
出すべきお金は惜しまずに出します
現金授与の現場で分かった人となり
少しの御祝儀で楽しさが倍になります
幸せも不幸も運ぶお金の扱い方
第三章 祇園で出会った一流の生き方、考え方
一流の男性ほど子どもの教育に手を抜きません
「可愛い子に旅をさせる」学生時代のお燗番のアルバイト
「娘さん」にも責任があります
「トイレ掃除」は跡取りの仕事
奥様は奥向きをしっかり取り仕切っています
祇園甲部はファミリーレストラン?
おつきあいする女性で男性の評判が決まります
人の上に立つ人は、教わり上手、楽しみ上手です
小さなプレゼントでセンスがわかります
お刺身のツマを残す人には首をかしげます
ハンカチ一枚をキッチリ取りに来る人の器量
葬儀でわかる男の花道
第四章 人の心を引きつける接待術・会話術
人づきあいが苦手だからこそできる人づきあい
“ごもく入れ”に徹して徹底的に相手の話を聞きます
話し手の気持ちになってそのまま受け取ります
十五分で初対面の人の気持ちをほぐします
“礼儀正しい対応”が気難しい人の心を開きます
欲しいものは自分のお金で払います
いつも陽気な人ほど本当は難しい人です
扇子一本で分けるもてなしの一線
苦手なタイプの人ほどていねいに接します
思い切って人の胸には飛び込むと道が開けます
置屋「岩崎」の教訓
第五章 座を盛り上げるための芸妓の会話術
名前はお客様同士のやりとりを聞いて覚えます
肩書きに頓着しません
三年前に出た話題も忘れません
「アホぶりのかしこ」と「かしこぶりのアホ」
お世辞、媚を言えなくても人の信用は得られます
褒められるのが苦手な人もいます
峰子流お座敷の盛り上げ術
こちらが悪くなくてもあやまる場合もあります
一生分の冷や汗をかいた一世一代の大失敗
落ち込んでいる人を励ますのは難しいものです
第六章 常にお客様に気を配る芸妓の仕事術
顔を覚えてもらうことからスタート
徳利の傾きも見逃さない気転と気配り
“基本的な仕事”を習得することが重要です
自分の個性を消すほど真似をします
峰子流プロフェッショナル仕事術
お客様のサインの入ったセンスは他では使わないのが仁義
きっぱり断ったお座敷があります
舞妓から芸妓へ、そして引退まで
第七章 ツーカーでわかる祇園のチームワーク
裏方の人は意外な情報を持っています
置屋でのチームワーク――女衆の奮闘
お茶屋さんのチームワーク
――下足番、お燗番の人たちは縁の下の力持ち
芸妓、舞妓、お座敷での役割分担
街全体で舞妓を育てます
祇園甲部のシステム
第八章 祇園がくれた思い出
岩崎のおかあちゃんが教えてくれた大切な言葉
潔かったHさん姐さんの思い出
巴御前は軽トラックに乗って
東京・新橋のまり千代さん姐さんと海老のテンプラ
東京芸大は芸者さんの行く大学?
祇園甲部ではおたふく風邪を郵便局で治します
舗装道路は細い?広い?
ゆり子さん姐さんの思い出――無言参りと千年の恋
これからの祇園甲部へ
祇園甲部で遊びたい人のために

あらすじ

祇園甲部で過ごした十五年間に、お座敷では様々な人たちに出会いました。多くの人たちにあった昇る人たちのエピソードと、花柳界のエピソード。

感想

祇園のお座敷というと、一流と言われる人たちが多く集まるというイメージがあります。その中で、芸妓として多くのお客様と接してきた著者から見た様々なエピソードを綴ったのが本書です。

タイトル、サブタイトルの仰々しさとは裏腹に、中身は柔らかい文体で書かれています。特段、これという話があるわけではありません。とはいえ、著者のプロとしての考え方や行動は、つい忘れがちな基本がつまっていると思います。

それ以外では、祇園の世界が垣間見えるため、なかなか興味深い内容になっています。そのため、祇園や遊びに興味があるならば、そういう方面で楽しめると思います。

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