危機に直面したパイロットが生き残った理由『生還への飛行』

本の情報

本書は、1989年7月に講談社より刊行されたものを文庫化したものです。

目次

序章 優秀な男から死んでいく
一――憧れて止まなかった男たち
第一章 エンジン停止からの生還
二――限界を押し広げる
三――最も考えたくない飛行
第二章 死線を越えた者の特権
四――安全の平均値
五――穏やかな自信
六――経験しないとわからない
第三章 「幸運」と呼んだ伎倆
七――戦闘機乗りの風格
八――ブルー・インパルス
第四章 操縦の権限は人間にか機械にか
九――故障しない機械はあり得ない
十――ロールス・ロイス的ということ
第五章 事故はかく支援された
十一――事故の瞬間
第六章 ヘリコプターが落ちるとき
十二――三十秒が非常に長く感じるとき
十三――四ツ星の将軍の爆撃機
十四――ベトナムの戦士
第七章 戦闘機の最も危険な飛行
十五――対照的な二人の達人
十六――「飛行は本来危険なのだ」
第八章 墜落は、こう回避された
十七――助かる道はただ一つ
終章 一流パイロットの条件
十八――悟りの局地

あらすじ

生き残るパイロットの条件とは何か。世界の一流パイロットたちを徹底取材し、その共通点をさぐる。

感想

平和なとき、戦争の時、テストパイロットの時と、優秀なパイロットは優秀なために、多くの危険と隣り合わせでありながらも生還してきました。その中で、一流パイロットたちの「最も危険な体験」をインタビューし、とりまとめたのが本書です。

危険を回避した操作や飛行状況を表現するのに多くの専門用語が使われています。そのため、その普段縁のない用語には混乱させられました。しかし、「十八――悟りの局地」にまとめられているように、何が生還の条件だったかは分かります。

幸運であったこと。危機の瞬間、感性が異常に研ぎ澄まされた状態になったことなど、まるでゲームのような話です。しかし、それを一流のパイロットたちから語られると、リアリティのある内容に変わります。

最後に、優秀な男のみが持ち得る本能が生還の条件であり、武道の達人と関連づけるところはなかなか興味深い内容だと思いました。

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関連項目