代議士秘書から見る永田町の世界『代議士秘書 永田町、笑っちゃうけどホントの話』
本の情報
- 書名:代議士秘書 永田町、笑っちゃうけどホントの話
- 著者:飯島勲(いいじまいさお)
- 解説:新藤宗幸(しんどうむねゆき)
- 初版:2001年3月15日
- ISBN:4062730952
- 発行所:株式会社講談社
本書は、1995年7月に光文社より刊行された『永田町の掟』に加筆、再編集を加え、改題し、文庫化したものです。
目次
- まえがき
第1章 新聞、テレビではわからない永田町の素顔
- 永田町はとかく縁起をかつぐ
- 議員秘書のセコイ話
- 秘書の命は短くて……
- 秘書はマジメ、誠実だけではつとまらない
- なぜ新人秘書は交通事故を起こすのか?
- 大臣の器量も秘書しだい?
- ノイローゼ秘書官
- 下手な秘書よりも議員のプライバシーを知っているのは?
- 嗚呼、運転手は泣いている
- 政治家はとかく忘れっぽい
- 「省エネルックなんて着るバカがいるか」
- 解散風が吹いて、いちばん慌てるのは食堂のおじさんとおばさん
- せっせと地元に帰ってくるのに落選してしまうこともある
- オラが先生が大臣になれるかは、地元の警察署が知っている
第2章 選挙は日本でできる唯一の戦争だ
- 壮絶な選挙戦は、出陣式の前から始まっている
- 候補者の当落は、ポスターの貼り方一つでわかる
- 選挙は日本でできる唯一の戦争だ
- 学生運動員をサボらせない法
- 新聞記者を使って、自営陣を引き締める
- 金がなくても、あるように思わせるテクニック
- ライバル陣営の動きを止める方法
- おにぎりのなかに入っていた五百円玉は買収ではない?
- 一度金を使って当選したら、死ぬまで金を配らなければならない
- 捨てられたチラシを一枚残らず回収する理由
- 選挙事務所にもぐりこんだスパイを見つけだす法
- 起業が持ち込む推薦名簿の価値をチェックせよ
- 熱心な支持者にさらに働いていただく法
- ライバル陣営のスケジュールを手に入れろ
- いいかげんな政治評論家の手口
- 投票箱が封印されるまで、選挙は終わらない
- 始まる前から決まっていた小選挙区制
第3章 秘書はあらゆることを知っていなければならない
- 陳情はゆりかごから墓場まで
- 怪しい話、あぶない話は秘書の段階で断らなければならない
- カモがカモを探して永田町を飛ぶ
- 数年に一回は起きる「スリランカのイカ」騒動とは?
- 秘書はあらゆることを知っていなければならない
- 入学の陳情で商売するとんでもない事務所
- 就職の陳情に来る学生のレベルは……
- 「学校指定なし」の本当の意味
- 女の子は役所でアルバイトするのが最高だ
- 国語の単位がとれないのに、国語の先生になれるか!!
- 天皇陛下に柿を献上する方法
- 名門小学校入学のクジを引き当てろという陳情の結末は……
第4章 暇な先生のパフォーマンスにだまされるな
- 予算づけのシステムがわからないと政治家は務まらない
- 主計局の役人の名前がスラスラいえない秘書は信用できない
- 暇な先生のパフォーマンスにだまされるな
- 田中角栄が永田町で尊敬された本当の理由
- 予算の裏づけとは何か?
- 勲章は蓮の台の予約券
- より高い勲章をもらうためのテクニック
- 駐車違反をしただけで叙勲はご破算になる
- 叙勲社名簿の発表を当時に大騒ぎになる永田町
第5章 大臣への道
- ますますキビシイ大臣への道
- 委員会はどこがいいんかい
- あまりに涙ぐましくて……
- さあ入閣の日
- 失言大臣、無名の大臣
- 役所・マスコミにとって大臣とは
- 大臣はみんな「賢くて君子」
- 大臣は花押と看板に賭ける
- あとがき――二十一世紀のトップリーダー(政治家)に求められるもの
- 解説 新藤宗幸
あらすじ
小泉純一郎の初当選から始まった代議士秘書。竹下内閣、宇野内閣で厚生大臣秘書官。宮沢内閣で郵政大臣秘書官。第二次・第三次橋本内閣で厚生大臣秘書官。長い代議士秘書生活から見た永田町のホントの話。
感想
目次のとおり、様々なエピソードを面白おかしく、ちょっぴり皮肉を込めてまとめた一冊です。
特に第二章の選挙にまつわる話は、選挙戦の権謀術策、騙し合いの裏話です。選挙戦こそ「日本でできる唯一の戦争」と言わしめるものがあるように思えます。さらに、訳のわからんものも混じっている陳情のオンパレードをさばく姿と、代議士秘書の苦労が忍ばれる面白さです。
政治家の仕事は、天下国家とは程遠い地道な日常活動の繰り返しです。そう見えるのは、本書がその地道な日常活動をカバーする、代議士秘書の視線から政治を見てるためでしょうか。