[読書雑文]『督促OL修行日記』榎本まみ

『督促OL修行日記』榎本まみを読みました。ひたすら入金要請の電話をかけつづける、督促の仕事をすることになった著者の苦労話やあるある話、気持ちの切り替え方やテクニックなどが書かれています。

ネタとして楽しむ著者の不幸な状態

「督促」という言葉にはいいイメージはありません。苦労話というよりも不幸話は「督促」の悪いイメージそのままです。職場風景や著者の心情、状態は真面目に細部まで表現すると暗い話になるのでしょうが、本書ではあくまでも「督促」が元ネタの軽いエッセイとして楽しく書かれているため、気分を害することはありません。

あるある話

お客様からの罵声、怒声、脅し、精神的に消耗して退職する人たちなどは職場のあるあるなのでしょう。この仕事は感情労働だと著者は語っていますが、感情労働の辛さがよく分かります。

一方で、仕事を続けている人たちもいるわけで、そのあるある話はブラックジョークのようなものです。当事者でないのでネタとして流せますが、毎回この状況だと辛いとしか思えません。しかし、発想を変えて仕事をする人はどこにでもいます。

つらい職場で生き抜く技術

悪口ノートを作っている人の話が興味深いです。悪意のある言葉は言われ続けると精神的に摩耗していくものですが、むしろそれをため込んで楽しむスタイルにかえています。

入金要請の督促を受ける人からの言葉にどのようなバリエーションがあるのかは残念ながら本書ではあまり分かりませんが、そういうやり方もあるのだと感心します。また、各章の最後にあるテクニックは電話をかける際に色々と有効なことが多く、督促の仕事をしていなくても実践する価値のある物が多くあります。

例えば「相手に言わせる」は期日を守らない人に、「詰まる言葉は付箋に貼っておく」はうまく言えない時に、「具体的に謝る」は申し訳ありませんがループして終わりが見えない時に有効です。

楽しみながらテクニックを学ぶ

著者の不幸話を楽しむも良し、ちょっとしたテクニックを学ぶも良しです。

テクニックは経験すれば身につくのでしょうが、その前に精神的に壊れてしまう可能性もあります。これらのテクニックを付箋に書いて貼っておくだけでも楽になるのではないでしょうか。

スポンサーリンク
アドセンス

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする


スポンサーリンク
アドセンス