[読書雑文]『月を盗んだ男』ベン・メズリック(訳)髙山祥子

月を盗んだ男』ベン・メズリック(訳)髙山祥子を読みました。副題は『NASA史上最大の盗難事件です。原題は『SEX ON THE MOON』です。

あらすじ

アポロ11号が地球に持ち帰った月の石を盗んだ男がいました。彼は25歳のNASA研修生でした。彼がなぜ、どのようにして月の石を盗んだのかを描いています。

NASAでの研修風景

面白いところはNASA内部の研修シーンです。逆に残念なところは主人公の考え方です。

NASAの内部がどのようになっているか。設備はどのようになっているか、どのような仕事をしているか。研修生はどのような研修を受けているか。そういったことが分かるだけでも面白いです。まるで楽しいキャンパスのように描かれる研修シーンは青春であり、仕事に自信をもっている人たちの姿です。そのどれもこれもがNASAということも合わせて眩しく見えます。

残念な主人公

その逆が主人公の考え方です。最後まで主人公は自分に甘い状態です。優秀なはずなのに、つまらない考えで自分を正当化して犯罪行為を行います。その遠因として過去に行ったことや育ちなどが描かれていますが、無邪気に自分を正当化する姿は自分勝手です。子どもです。留置所でも「これは悪ふざけ、ちょっと行き過ぎただけ」だと思っている姿は救いようがありません。

そんな救いようのない馬鹿な男の物語です。物語は釈放されて終わりますが、なんともすっきりしない読後感でした。原題の『SEX ON THE MOON』がその馬鹿らしさを象徴しているように思えます。

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