[読書雑文]『ギャンブル依存国家・日本』帚木蓬生

『ギャンブル依存国家・日本』帚木蓬生を読みました。副題は『パチンコからはじまる精神疾患』です。

著者は作家であり精神科医です。精神科医として実際に患者を診察してきた目線から、日本がいかにギャンブル依存であり、ギャンブル依存の多くにパチンコとスロットが関係していることを書いています。

ギャンブルへの辛辣なコメント

作家としての著者の本はヒューマニズムある温かい作品が多いです。しかし、本書ではよほど思うところがあってなのか、辛辣なコメントが目立ちます。

医者である著者からすれば、「これだけの害を体験しているのになぜ構造的にギャンブルを支援する体制になっているのだ」ということなのでしょう。語られる言葉は行間に怒りと呆れがにじみ出ています。

このように、ギャンブル全体に嫌悪感をあらわにする内容です。その中で、特にパチンコは副題に書かれているほど力を入れています。

第一章の事例や第二章の月ごとのパチンコを原因とした借金、ギャンブル依存となった人の見境ない行動や結果は、読んでいてうんざりします。

ギャンブル依存国家・日本

「全国津々浦々に12000軒あって、コンビニのローソンの数と方を並べるほどパチンコ店はあります。パチンコ屋や公営ギャンブルの年商合計は約25兆円です。日本にはマカオが五つ以上あるようなものだ。」というのが日本の状況です。そしてカネの集まるところは強く、問題点は意図的に紹介されないようになっているのも今の日本の状況です。

日本はギャンブル害の7割、8割を占めるパチンコとスロットをギャンブルと見なしていません。犯罪の原因がパチンコとスロットによる借金であってもそのことは公表されません。ギャンブル障害は予防が肝心なのにギャンブルを誘う広告ばかりです。

今、日本は本書の題名にふさわしい状況なのでしょう。

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