[読書雑文]『虎よ、虎よ!』アルフレッド・ベスター(訳)中田耕治

『虎よ、虎よ!』アルフレッド・ベスター(訳)中田耕治を読みました。原題は『Tiger! Tiger!』です。

あらすじ

“ジョウント”と呼ばれるテレポートテイションにより変貌した世界で惑星間戦争が勃発しました。
宇宙を170日間漂流した主人公は、救助信号を無視した宇宙船への怒りと憎悪を糧に、復讐の旅に出ます。

ただ復讐のために

男一人が出来ることはたかが知れています。しかし、怒りと憎悪だけでそれこそ題名の虎のような獰猛さで解決していきます。

その身勝手さは最後まで変わりません。さしのべてくれた手の気持ちを考えず、復讐の邪魔となると容赦なく斬り捨てていきます。

魅力的な特殊能力群

テレポート、テレパシー、肉体改造など様々な特殊能力群が物語を魅力的にしています。

物語が進むたびにそれらの能力が登場し、テンポよく物語へ進んでいきます。

そして結末へ

このような世界観をただひたすら走り続けるため、分厚いながらも読み進めてしまいます。

主人公に内面的な深いところはあまりありません。最後の最後で内面的な深いところを特徴的なタイポグラフィとともに垣間見ることはできますが、正直なところよく分かりません。

そのため、本書を思い出す時はそのシーンばかりになってしまいます。わけが分からないので説明しづらいシーンですが、それだけ印象的でした。

ちなみに自分勝手な主人公ですが、その主人公すら嫌悪するシーンがあります。着物だらけのシーンです。これはナチのあの行為を思い出させるからでしょうか。

さいごに

本書はSFガジェットを詰め込み、パワーとテンポで走るエネルギッシュな物語です。しかもオリジナルは1956年です。

そういう意味で“不朽の名作”という宣伝文句なのでしょう。

スポンサーリンク
アドセンス

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする


スポンサーリンク
アドセンス