[読書雑文]『駄作』ジェシー・ケラーマン(訳)林香織

『駄作』ジェシー・ケラーマン(訳)林香織を読みました。原題は『potboiler』です。

あらすじ

ベストセラー作家だった親友の遺作を剽窃したことで、主人公はベストセラー作家の仲間入りをします。しかし、剽窃をしたことで思わぬことに巻き込まれていきます。

皮肉混じりの状況が続く

面白いのが物語の中盤からです。文芸肌の主人公は前半でありきたりな表現をくさしています。しかし、そのありきたりな表現がほとんどそのまま出てくるのが物語の中盤です。

物語はスリラー小説らしく展開します。主人公は作家である知識と経験を活かして対処しようとしますが、現実はそんなに甘くありません。スリラー小説の主人公のようにはなれず、振り回されるだけです。

どちらも皮肉な内容です。冷めた笑いを誘います。

『駄作』なのか『駄作』でないか

真面目にやっているばかばかしさと冷めた目線、それらを包み込む諧謔を楽しめるのが本書です。題名通りの駄作とも言えますし、気づけば分かる遊びを楽しむ本とも言えます。

仮に駄作と感じてもどうにもなりません。なにせ題名が『駄作』だからです。

それもまた本書の面白さです。

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