[読書雑文]『ニッポンの書評』豊崎由美

『ニッポンの書評』豊崎由美を読みました。豊崎の「崎」は別の文字なのですが、環境依存文字なので「崎」としています。

ニッポンの範囲は雑誌、新聞、インターネットです。書評は小説書評です。

内容は、書評の役割、面白さ、文字数、外国との違い、ネタバレ、カスタマーレビュー、著者流書評の書き方、対談で語られる昔の人の書評に対する思いなど多岐にわたります。

ブログなどで書評を書いている人で、ふと「書評とは?」と悩むことがあるならば、一つの意見として読む価値はあります。

著者の書評観、一つの意見として

著者は書評を「小説を乗せた大八車」としています。両輪は作家と批評家、前で引っ張るのが編集者、後ろで押すのが書評家と、それぞれの役割を設定しています。

書評は対象作品を読む前に読むものとしています。読者を楽しませることを第一優先とし、その効果を狙って書いたであろう作者の意図を書くことを第二優先にしています。

ネタバレなど、誇示のような「ひけらかし書評」や、読者を無視した「贈与書評」に厳しい目を向けています。

取り上げた本の魅力を伝える文章であり、読者が読んでみたいという気持ちになる内容が書評です。自分の考えを伝える容れ物ではなく、作家の機嫌をとるためのものでもないとしています。

匿名は安全地帯としています。的外れな批難が多いためか、匿名には厳しいです。

著者の考える小説書評とは何か

出版業界に向いて語るならば書評は応援です。読者に向いて語るならば書評は読者を楽しませるものです。同業者のようなレビュアーに向いて語るならば、書評は責任をもって書くものです。

書評の最終的な目的が紹介した本を読んでもらうことであれば、この結論は必然です。

スポンサーリンク
アドセンス

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする


スポンサーリンク
アドセンス