[読書雑文]『ぼくはお金を使わずに生きることにした』マーク・ボイル(訳)吉田奈緒子

『ぼくはお金を使わずに生きることにした』マーク・ボイル(訳)吉田奈緒子を読みました。原題は『THE MONEYLESS MAN – A Year of Freeconomic Living』です。イギリスで一年間お金を使わずに生きることにした29歳の若者が実践したお金を使わない生活とその思想について書かれています。

お金を使わないが恩恵は受ける

お金を使わない生活はサバイバルのようなものかと思いますが、実際はそうではありませんでした。著者はフリーエコノミーコミュニティに属しており、同じような思想の仲間と会う機会があるので、孤独に耐えるというのはありません。

食べ物は働いて得る、採取する、街から廃棄物を取ってくることで得ています。お金が無くても生活できることを実験しているわけですが、著者の周りは当たり前ですがお金が動いており、そこからはみ出たものをいただいているわけです。

本の題名の通りお金に対して否定的で、環境を危惧しているわりには普段の生活ほどではないにしても恩恵を受けています。著者には著者の考えがあり、お金を使わないことを徹底をしていますし、その説明もあります。それでもなんともしまらない印象を受けます。

とはいえ、物質主義すぎる状況になりつつある現代を非難する意味ではお金を使わないようにすることは分かります。ただお金を使わないことを徹底しているわりには、お金を使っている世界から派生するはみ出た物を活用することに違和感を覚えます。これではただの自己満足です。

生活にはコミュニティが必要

お金ではなく人ととのつながりです。孤独ではなく、お互いの考えを尊重して譲り合うコミュニティや関係を作ることができるかです。

実験の結論は、お金が無くても周りのお金を使っている社会からはみ出たものを活用すれば生きることが出来る。ただし、その行為に理解のある社会が周りにあり、共感する仲間たちのいるコミュニティが必要ということでしょうか。

「もったいない」とか「自給自足」を実践すればわざわざ実験する必要もないと思うのですが、イギリスと日本は事情が違うのでしょう。著者の思想を理解していないと言われそうですが、環境左翼的、ヒッピー的うさんくささを最後まで感じ続けました。もしくは無邪気な自己満足ですかね。

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