[読書雑文]『本は死なない』ジェイソン・マーコスキー(訳)浅川佳秀

『本は死なない』ジェイソン・マーコスキー(訳)浅川佳秀を読みました。副題は『Amazonキンドル開発者が語る「読書の未来」』です。原題は『Burning the Page: The eBook Revolution and the Future of Reading』です。

アマゾンで第1第2世代のキンドル開発プロジェクトに携わりエバンジェリストも務めたのち、アマゾン退社後はグーグルへ転身した経歴を持つ著者によって、新しい読書の世界「Reading 2.0」について書かれています。

Reading 2.0はつながる読書である

電子書籍は本以上のものを与えてくれます。つながりこそが電子書籍革命なのだそうです。世界で一冊の本に様々なコメントが書き連ねることで皆がつながっていく、Facebookの読書版だと著者は言います。

「独りで楽しむ読書」から「みんなでつながって楽しむ読書」にかわることでたしかに読書は面白くなるでしょう。読み終えればその本で検索として他の人がどのような感想を持ったか調べるわけですが、それが簡単になるなら良いことだと思います。

コメントでつながる読書の世界

一冊丸ごとでなくても気に入ったフレーズに「いいね!」をつけることもあれば、意見をつけるもあるでしょう。そこからさらにコメントが広がることもあるでしょう。そのようにして読書にはさらなる知識と人間関係があるというのは面白いです。

最初はコメントをオフに自分のコメントや「いいね!」をつけながら読む。次にコメントをオンにしてつながりを感じる。Reading 2.0はそういう使い方になるのでしょう。

リンクでつながる読書の世界

とはいえ、読書がウェブサーフィンのようにあちらこちらのリンク先を読むようになれば、随分と散漫になるはずです。複雑に広がるハイパーリンクの良い点であり悪い点なのですが、そのことについては触れられていません。ただ「素晴らしい」とあるのみです。

まとめサイトやWikipediaのように、興味のわくままに次々とリンク先を読み進めたけれども特に得るものが無く時間だけが過ぎていた。Reading 2.0はそういう読書になる可能性があります。Reading 2.0は今までよりも自制心が試される読書になりそうです。

電子書籍とReading 2.0

電子書籍でなければReading 2.0はできません。しかしながら現在の最良の選択により作られた電子書籍リーダや電子書籍の仕組みは、紙の本に比べて残念なところが多いです。

つながることの付加価値が紙の本の利点を上回ると感じる人が増えればReading 2.0は広がるでしょう。

「紙の質量による満足感は素晴らしく、置き場所と価格では電子書籍優位にはならない」、「電子書籍は絶版本用」と考える私にすればReading 2.0は時期尚早かなと思います。

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